カテゴリ:モーツァルト( 18 )

9月4日、9月5日放送の「毎日モーツァルト」

しばらく「毎日モーツァルト」の更新ができなかった。先々週のことを少し書き記す。

9月4日(月)放送の「毎日モーツァルト」

ヴァイオリン・ソナタ へ長調 K.377  1781年 モーツァルト 25歳の時の作品

ゲストは松田理奈(ヴァイオリニスト)
「モーツァルトのヴァイオリン曲--
まず大きく見たときに、楽譜がとても簡単なんですね。音も多いのかも知れないんですけど、見た目は少ないんです。楽譜が黒く無いっていうんですけど、いっぱいは音符が無くて、なのに一つの楽曲として耳に残り易い曲が沢山あったりとか、綺麗なメロディがあったりするんですけれども、一音一音が本当に気が抜けないんですよね。モーツァルトを弾く時は、たぶんモーツァルトというジャンルを作った方がいいんじゃないかと思う位、弾く時に使う(すごい専門的になっちゃうんですけど)筋肉も全然違うところを使うし、頭の中も考えるところが、恐らく他の作曲家とはたぶん全く別の部分を使って弾いているんじゃないかと思うぐらい頭を使うし、で、なおかつ技巧的には、もう全然こんなに移動したりとかもしないし、なのに難しい、というところで苦労しますね」

演奏
ヴァイオリン・ソナタ へ長調 K.377  第一楽章
 ヴァイオリン フランク・ペーター・ツィンマーマン
 ピアノ     アレクサンダー・ロンクヴィヒ


9月5日(火)放送の「毎日モーツァルト」

ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 K.413  1782年 モーツァルト 26歳の時の作品

ゲストは安珠(写真家)
「モーツァルト--
やっぱり普通の人ではないですね。彼の楽譜って一度も書き損じたことが無いっていうふうに言われていて、とっても綺麗な楽譜だったと言われていますけど、まあ昔は消しゴムがあったわけではないですし、それを一筆で全部きれいに音符を書いていくという姿を想像するとやっぱり天才という言葉があるんじゃないかと思うんですね。でも天才というのはやっぱりなっていくものだと思うので、そういう意味ではホントに一度はお会いしたかったなあというか、写真撮ってみたかったですね。きっとチャーミングな方だと思いますね。
ピアノ協奏曲第11番の魅力--
11番というのは意外と地味ですよね。あまり聴いたことが無い方も多いと思うんですけど、ちょうどモーツァルトがウィーンに来て25、6歳ぐらいの時ですね。だから沢山の好奇心を持って、新しい街を、音楽の街を感じて、そこで作られた曲なので、曲的には地味かも知れないんですけど、でも彼がトライしたかったこと、思い付いたことが沢山ふんだんに技術的に入っていますので、そういうところを注意して聴くとかなり面白いんじゃないかと思いますね。結構やはり奥が深いと思います」

演奏
ピアノ協奏曲第11番 ヘ長調 K.413  第2楽章より
 ピアノ・指揮 ダニエル・バレンボイム
 管弦楽    イギリス室内管弦楽団
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by yoshi_miracle | 2006-09-14 22:36 | モーツァルト

ホルン

9月1日の「毎日モーツァルト」
ゲストはホルン奏者の山本真氏。
「当時の楽器は、こういうバルブが無いんです。ただの丸い輪っかだけ。出る音も倍音だけ。手を使ってベルの中に手を入れて塞いだりすることによって半音を出したりする。今は指があるからまだ簡単ですけど当時は大変だったでしょう。
モーツァルトが求めた音--
やはりアルプスの感じとか、アルプスの山で朗々と吹く、そのようなイメージですよね。あまりパーッと吹く、力入れて吹くとかそういうんじゃなくて、山とか野原とかそういう所で心穏やかに吹くというようなイメージで感じています」

曲は「ホルン五重奏曲 変ホ長調 K.407」第一楽章 モーツァルト 26歳の時の作品
ホルン ブルーノ・シュナイダー 
ウィーン弦楽六重奏団員

ホルンは角を意味する。その名の通り動物の角で作られた。ヨーロッパでは狩猟の際や郵便馬車の合図に使われた。
モーツァルトの時代、演奏に使われたナチュラル・ホルンは管を円形に丸めただけの単純な構造で出せる音が限られていた。制約が多く演奏が難しい楽器だった。この曲は当時のホルンの制約にもかかわらずホルンの豊かな響きが生かされ、アルプスの大自然を思わせる。素朴で温かいホルンの響き。
その後ホルンの製作技術は向上し改良が重ねられ、19世紀にはバルブが登場した。音程を変え易くなったホルンは合奏に欠かせない存在となった。

ホルンを主役にすえた5つの曲は全て、モーツァルトの24歳年上の親友であるホルン奏者イグナーズ・ロイトゲープの為に書かれた。
K.407 (386c) ホルン五重奏曲 変ホ長調 1782
K.417 ホルン協奏曲 第2番 変ホ長調 1783
K.447 ホルン協奏曲 第3番 変ホ長調 1787
K.495 ホルン協奏曲 第4番 変ホ長調 1786
K.412 (386b) ホルン協奏曲 第1番 ニ長調  1791
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by yoshi_miracle | 2006-09-02 22:02 | モーツァルト

フルート

8月31日の「毎日モーツァルト」
ゲストはフルーティストの高木綾子さん。
「譜面は簡単なんですけど、それが技術的に簡単じゃないところなんですよね。モーツァルトの癖というんですかね。自分が例えば即興した時に弾き易かった形が私達にとって弾き易いとは考えられないというところとか、当時のフルートというのは、あんまり今みたいに完成された楽器では無かった。音程は悪い、指はあんまり動かない、あとフルートとオーボエを持ち替えて演奏してたらしいので、オーボエの人がフルートを吹いたりするので、あんまり上手に吹ける人がいなかったんじゃないかと思うんですよね。
フルートの魅力というのは、モーツァルトのコンチェルトを聴くと分かるんですが、華やかな、きらびやかなイメージが大きくて、それから一般のフルーティストのフルートを選んだ理由の一つに挙げられるんではないでしょうか」

曲は 「フルート四重奏曲 イ長調 K.298」 第一楽章より 1786年 モーツァルト 30歳の時の作品
フルート    エマニュエル・パユ
ヴァイオリン  クリストフ・ポッペン
ヴィオラ    ハリオルグ・シュリヒティヒ
チェロ      ジャン・ギアン・ケラース

 ちなみに、エマニュエル・パユの演奏と言えば、NHK大河ドラマ「功名が辻」の番組最後に放送される「紀行」のBGMでソロ演奏が聴ける。

個人的にはフルート協奏曲とか、フルートとハープの為の協奏曲とかも好きなので聴きたかったが、またいつかの放送で演奏が聴けることを期待したい。
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by yoshi_miracle | 2006-09-01 06:44 | モーツァルト

ヴィオラ

8月30日の「毎日モーツァルト」
ゲストはヴィオラ奏者の川崎雅夫氏。
「ヴィオラの役割--
ヴァイオリンは勿論ソリスティックなスポットライトを浴びるマドンナのようなものなわけです。ヴィオラというのは縁の下の力持ちのようなところがあるけど、その代わり縁の下できちっとこういう土台にしなくちゃいけないとかこういうふうにしなくちゃいけないとかで、プリマドンナ達の動きが変わるわけなんです。そういう色んな土台とかをつくれるパートを受け持っている、人にはちょっと分からない面白さがあります。
モーツァルトが求めたヴィオラの音--
モーツァルトの曲はね、自分に一番嘘がつけない。音楽をつくる上で本当に楽器を、ヴァイオリンとか、ヴィオラを弾くことを考えて演奏できる曲じゃない、女の人だったらイヤリングをつけたりアイシャドーしたり色んな装飾をして綺麗にして見せるんじゃなくて、そのままのありのままの姿で一番綺麗に見せられるようにつくっていかなくちゃいけない音楽の一つだといつも思っています」

ヴィオラはヴァイオリンより一廻り大きく低域をカバーする。曲に厚みを持たせる「縁の下の力持ち」と呼ばれる。

放送された曲は 「ピアノ三重奏曲 変ホ長調K.498 (ケーゲルシュタット・トリオ)」 1786年 モーツァルト30歳の時作曲された作品。
ピアノ、クラリネット、ヴィオラの編成である。この曲ではピアノ、クラリネットと並んで見事に主役を演じている。他の楽器と調和を取りながら豊かなハーモニーを醸し出す。
モーツァルトはヴァイオリンの名手だったが、ヴィオラも相当な腕前だったようだ。
モーツァルトは友人達とボウリングの前身である「ケーゲルシュタット(九柱戯とも訳される)」に興じながら作曲したという。
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by yoshi_miracle | 2006-08-31 22:03 | モーツァルト

ヴァイオリン

今日の「毎日モーツァルト」 ゲストはヴァイオリニストの徳永二男氏。
「頑張らないでそよ風がそっと吹いた様に、清流の流れのようにさーっと弾けるというのは本当に技術にゆとりがないと、肩の力が抜けてないと、楽器と格闘しているうちは弾けない。
モーツァルトの求めているヴァイオリンの音は本当に明るく、光り輝く、それでいて透明で、それでいて少し甘みがある音色だと思います」

ヴァイオリンに関してもモーツァルトの天才ぶりは伝わっている。
幼いモーツァルトは父親たちの合奏に自分も加わりたいと言い出し、それまで習ったこともないヴァイオリンを見事に弾きこなし皆を驚かせたという。
そして13歳で宮廷楽士長に任命された。現代では、いわゆるコンサートマスターだろうか。

今日の演奏曲は  ディヴェルティメント 変ロ長調 「第2ロドロン・セレナード」 第4楽章より
指揮 ジェフリー・テイト 演奏 イギリス室内管弦楽団

「第2ロドロン・セレナーデ」はモーツァルト21歳の時の作品 ザルツブルクの貴族ロドロン伯爵に頼まれて書いた作品のひとつ。

ヴァイオリンの音色が美しい。
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by yoshi_miracle | 2006-08-29 22:00 | モーツァルト

クラヴィーア(鍵盤楽器)

モーツァルトが生きた時代は未だ楽器の変革期にあたる。モーツァルトが幼いころから親しんでいたのがチェンバロ。私も以前チェンバロの響きに魅せられたことがあり、FM放送のエアチェックをした時代もあった。
チェンバロはきらきらと華麗な響きがするが、反面音が不安定だったようで、この時代のピアニストは苦労していたようだ。
それからクラヴィーア(鍵盤楽器)の改良が進みシュタインという職人が作ったフォルテピアノが出た時にはモーツァルトも嬉々として演奏したという。それを見て、シュタインという職人も嬉しかったようだ。
今日のゲストはピアニスト。ピアノ協奏曲 第9番 変ホ長調 「ジュノーム」 が好きだという。モーツァルトがピアノ曲の枠を出ようとしている曲であると紹介。第2楽章が好きだという。
で、実際に放送されたのが第3楽章(笑)。
フォルテピアノで演奏されていた。伝統が息づくウイーンの職人の心意気が今も生きており、それを愛する人々の心があるからこそ、このような昔の楽器の演奏を聴くことができるのであろう。

それと、この番組「毎日モーツァルト」の冒頭に流れるタイトル音楽が「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の第三楽章であることに気付いた。先日久しぶりにCDで「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を聴いた。第一楽章が有名だが、第三楽章まで進むと、ああ、これを使っているのだと気付いた。「毎日モーツァルト」を毎日録画しておいて見るから、この第三楽章を嫌でも毎日聴いていることになる。クラシック音楽の場合には初めて聴いて印象に残る曲もあれば、じっくり聴いている内に次第に美しさに気付くこともある。どちらもいい。
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by yoshi_miracle | 2006-08-28 23:03 | モーツァルト

天才モーツァルト

8月25日(金)の「毎日モーツァルト」
ゲストのテノール歌手は言う「モーツァルトの曲は練習する為に一度耳にすると、覚えてしまう。悔しいくらいの天才だ」
確かに先日聞いたモーツァルト作曲のドイツリート(ドイツ歌曲)「老婆」とか「小さな糸紡ぎ娘」も一度聴くと耳に残る。
「何も言わずに嘆こう」という曲も今回この番組で聴いたが、メロディーは今まで何処かで聴いた覚えがある。記憶に残っているのだ。

 モーツァルトの「天才」はエピソードとしていくつも残っている。
 その時代、アレグリの『ミゼレーレ』はとても尊いもので、パート譜ですら写譜したり門外に持ち出すことは禁止されていた秘曲だった。それをモーツァルトは、ここでアレグリの『ミゼレーレ』を一度聴いて暗譜してしまい、宿へ帰って楽譜に写し取った超非凡な逸話がある。日本でも以前、NHKでこの九声部の曲を放送して、もし書き取れたら送って欲しいと呼びかけたようだが、結局誰も現われなかったらしい。

 モーツァルトがシンフォニーを書くときは最初の音を五線譜の上に書いた瞬間、第四楽章の最後の音が鳴り響いていたという。あわてて書かないと音が消えてしまうので一気に書き上げたと言われている。
モーツァルトの最大傑作、「交響曲 第39番 K.543」「交響曲 第40番 K.550」「交響曲 第41番 K.551」の3曲をわずか2ヶ月で書き上げてしまったという驚異的な話はあまりにも有名である。

 どの作曲家も自分の専門分野というものを持っているが、モーツァルトは作曲するジャンルも驚く程幅広くあらゆる種類の楽器におよび、その全てに渡って名曲を残している。ここら辺が他の作曲家と違うところでもある。
(例えばショパンはピアノ曲。マーラーは交響曲。ベートーベンは器楽曲は天才的、しかしオペラは苦手。ヴェルディはオペラのみ。ロッシニーもオペラのみ)
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by yoshi_miracle | 2006-08-27 22:07 | モーツァルト

「毎日モーツァルト」

モーツアルト
最近モーツアルトの番組が多い。今年はモーツアルト生誕250年にあたる。
お盆を過ぎてNHK衛星放送で「毎日モーツアルト」なる番組を放送していたことを知った。1月30日からウィークデーの毎日放送していたということだが全く気付かなかった。音楽といえば女子十二楽坊ばかり聴いていたようだ・・・
この「毎日モーツアルト」の放送時間は10分間。毎回モーツアルトを愛する著名人達が登場し、短い時間にエピソードなど紹介する。曲もさわりの部分が流れる。美しい映像に音も良い。さすがデジタル放送と言ったところ。最近はこの番組を楽しみにしている。http://amadeus-blog.cocolog-nifty.com/blog/
昨夜は「すみれ」と云うゲーテの詩にモーツアルトが作曲した「すみれ」。ゲーテはシューベルトやベートーベンが自分の詩に曲を付けてくれても喜ばなかったがモーツアルトが曲を付けてくれたら大いに喜んだという。それほどモーツアルトの天才を見込んでいたようだ。
面白いのは、ゲーテの詩を元にモーツアルトが作曲したがどうも足らない、そこで最後に自分の詩を付け加えた!

“Das arme Veilchen!
 Es war ein! herzig's Veilchen! ” これがモーツアルトの詩
「かわいそうなすみれよ!それは愛らしいすみれだった!」

文豪ゲーテの詩に自分の詩を付け加える自由奔放さ、こういったものもモーツアルトの魅力なのだろう。モーツアルト愛好家のさるドイツ文学者は「ふざけているねぇ(笑)」とのたもうておられた。
「すみれ」 そのモーツアルト愛好家のさるドイツ文学者はこの曲を名曲中の名曲と紹介していた。
ソプラノの歌声が美しい。

Das Veilchen
Johann Wolfgang von Goethe

 Ein Veilchen auf der Wiese stand,
 Gebückt in sich und unbekannt;
 Es war ein herzig's Veilchen.
 Da kam eine' junge Schäferin,
 Mit leichtem Schritt und munterm Sinn,
 Daher, daher,
 Die Wiese her, und sang.
 
 Ach! denkt das Veilchen, wär' ich nur
 Die schönste Blume der Natur,
 Ach! nur ein kleines Weilchen,
 Bis mich das Liebchen abgepflückt,
 Und an dem Busen matt gedrückt,
 Ach! nur, ach nur!
 Ein Viertelstündchen lang.
 
 Ach! aber ach! das Mädchen kam
 Und nicht in Acht das Veilchen nahm,
 Ertrat das arme Veilchen:
 Es sank und starb und freut' sich noch:
 Und sterb' ich denn, so sterb' ich doch
 Durch sie, durch sie,
 Zu ihren Füßen doch.
 
 Das arme Veilchen!
 Es war ein! herzig's Veilchen!


「すみれが一本 草原に咲いていた
 ひっそりと誰にも 気付かれずに
 それは愛らしいすみれだった!
 そこに若い羊飼いの娘がやってきた
 足取りも軽く 気持ちも朗らかに
 こちらのほうへ こちらのほうへと
 牧場の中を歌いながら
 ああとすみれは思う
 もしも自分が自然の中で
 一番綺麗な花だったら--
 ああ!ほんのしばしの間でも
 愛らしいひとが私を摘み取って
 胸にそっと押しあててくれるだろうに
 ああでも ああ! 乙女はやって来て
 すみれに気付きもしないで--
 かわいそうなすみれを
 踏みつけてしまった
 すみれは倒れ伏し死んだが
 それでもまだ喜んでいた
 私が死んでもそれは
 あのひとのせいで あのひとのせいで--
 あのひとの足もとで 死ぬんだから!
 かわいそうなすみれよ! 
 それは愛らしいすみれだった!」
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by yoshi_miracle | 2006-08-25 22:05 | モーツァルト