12人の音姫たち  女子十二楽坊インタビュー

女子十二楽坊デビュー当時の資料として記することにしました。特に張爽さんは楽坊のスポークスマンと呼ばれているだけあって当時はインタビュー質問にも張爽さんが主に対応しています。

NHKテレビ 中国語会話 2003年 10月号より
(8月11日、8月13日放送分)

12人の音姫たち  女子十二楽坊インタビュー

●グループ結成の経緯や、彼女たちの音楽性などについて、番組出演者の李浩が質問した。

張爽(琵琶奏者):この楽坊の募集が始まった時、私たちはそれがどんな音楽をやるのかまったく知りませんでした。ただ星碟文化公司が人を募集しているというだけで。それでまだ若いのだから、いいチャンスだと思ったのです。それから・・・・・・
李浩:試しに行ったわけですね?練習か何かのつもりで。
張爽:そうです。私たちは皆十数年の演奏キャリアがあります。5、6歳で楽器を習いはじめましたから、もともとテクニックはいいものを持っています。それにたくさんの賞ももらいました。こんないいチャンスがめぐってきたんだから、試してみようと。
李浩:つまり中国の数千万人の中で、12人の人材が選ばれたということですね。
馬菁菁(揚琴奏者):十二楽坊に参加するには、たぶんポピュラー音楽のセンスも必要だったと思います。
全員:そうですね。
李浩:そこが特徴ですか?
張爽:そうです。この十二楽坊は中国で初めて民族楽器とポピュラーを結びつけたグループです。それに私たちは揚琴も立って演奏するように変えました。ニ胡も立ったまま弾くんです。

●彼女たちの奏でる中国の伝統楽器は、日本人の聞き慣れないものもある。スタジオに招かれた4人のメンバーが、自分の楽器について紹介。

<独弦琴・・・奏者:雷滢>
雷滢:この楽器は中国の少数民族、京族の楽器で、中国広西(チワン族自治区)の沿海部に伝わるものです。

<竹笛:・・・奏者:廖彬曲>
李浩:最も魅力のあるところは?
廖彬曲:これは人の声に近いでしょう?だから音色が高らかに響きわたるのです。

<琵琶・・・奏者:張爽>
張爽:女の子の一種の美しさを表現しているところが好きなんです。
李浩:女の子の美しさですか?
張爽:そうです。それに後になってもっと深い色んなもの、つまりこれはこういった美しいもの以外にも、力強いものも奏でることができると気づきました。たった4本の弦ですが、数百種もの音響効果を出せるんですよ。

<揚琴・・・馬菁菁>
李浩:すごくいい音色ですね。
馬菁菁:これは高音、低音の2つの音を出したり、アルペジオの、はじく音を出すメロディーを演奏するのに適しています。
李浩:この揚琴の最大の魅力はどこにあると思いますか?
馬菁菁:流れる水のような音色を奏でるところですね。

●中国伝統音楽と西洋音楽の融合を目指す女子十二楽坊だが、一口に融合といっても両者の間には、演奏技術上大きな違いがあるという。そのギャップを克服するために、メンバーたちは努力を重ねてきたという。

李浩:中国は五音階、西洋は七音階ですよね?違いはありますか?
張爽:ずいぶん違いますね。特に皆さんもご存知の古筝は最も典型的な五音階でしょう。演奏がとても難しいんです。だから左手で弦を押さえたり、指のスライドが非常に速いのです。これもひとつの技です。ふつうゆっくりした曲の時はこの変化音のラからシを押さえるのはこうやります。でもテンポの速い曲を演奏するのは、一種のテクニック上の挑戦なのです。そして私の琵琶の場合は、伝統的な指運びを破ったのです。それで私はギターも取り入れてみました。
李浩:ギターの?
張爽:そうです。ある時演奏が終わったら、手がこういう形になって、ギターにそっくりだったんです。ギターは和音でしょう?
李浩:そうですね。
張爽:琵琶とギターのチューニングはまったく違うものです。ギターのテクニックでは、この(弦を押さえる押さえない)幅が非常に広いんです。こういうところが最初は慣れませんでした。すでに幼いころからの練習でできた基礎がありましたから。ちょっと弾くと筋がつるような感じがして。でも今はだいぶ慣れました。

●12人が12人ともトップクラスの伝統楽器奏者である十二楽坊。彼女らにとっての創作活動とは、メンバーそれぞれの独自の感性が、その場で共鳴しあってできるものだ。

張爽:十二楽坊の音楽は、まず楽譜の上でルールというものがありません。つまり今回はこう弾いて、次はこう、というような制限はなく、自分で展開していくんです。レコーディングのときは何度か録音しますが、毎回録れたものは違っています。
李浩:そうなんですか?
張爽:自分の感覚でやりますからね。ここはもう少し長くとか、もう少し短くとか、完全に自分たち次第です。だから私たちが演奏するものは、私たち自身の音楽なんです。それから私たちの年代の胸のうちですね。
李浩:つまり今あなた方の演奏はテクニックだけではなく、感性にもよるものだと?
張爽:そうです。
李浩:そこが過去の中国音楽との最も大きな違いですね?
張爽:でも「テクニックのないものに音楽を語る資格はない」という言葉があるように、この2つは分けることはできないものです。しっかりとした、伝統的な基礎が必要です。それがあってこそ・・・・・
李浩:十二楽坊がこんなに成功したのはつまりテクニックがあって、それからセンスという、その両者を兼ね備えていたからですね。
張爽:ええ。それからルックスもね。(笑)

(以上、NHKテレビ 中国語会話 2003年 10月号より引用)
[PR]
by yoshi_miracle | 2006-12-14 22:01 | 女子十二楽坊資料
<< 「MUSIC TOWN FAX... 題名のない音楽会 >>