喜びと悲しみ

9月18日(月)の「毎日モーツァルト」

ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503 1786年 モーツァルト 30歳の時の作品

ゲストはピーター・バラカン(ブロードキャスター)
「『ピアノ協奏曲第25番について』--
ピアノ協奏曲となると、モーツァルトが作ったものはどれもある程度の共通点はあるんでしょうね。彼の時代はカデンツァ(協奏曲などの即興的な独奏部分)というのは、本当は即興で弾くものだったそうなんですけど、その雰囲気がすごくね、僕は好きですね。その自由な要素がまだクラシックに残っていたというのはとても魅力的なもので、本当はね今の時代も、そういう即興の要素を盛り込むと、なお魅力的だろうなと思いますけど、なかなかたぶん、今の演奏家にはそういったところは消えているんじゃないか、そういう気がしますね。
俺は俺の音楽を作り続けるぞっていう人は、そういう人ばかりでは勿論ありませんけど、でもそういう人がかなりいますし、僕なんかは聴き手として、よっぽどそっちの方が好きなんですね」


1786年 10月18日 モーツァルト一家に新たな家族が加わった。三男 ヨハン・トーマス・レオポルト。三男誕生の喜びに浸るモーツァルト。彼は尊敬する父、レオポルトの名を付けた。妻コンスタンツェ、二歳になった次男カール・トーマス。そして三男ヨハン・トーマス・レオポルト。愛する家族に囲まれて新たな生活が始まった。しかしそんな幸せも長くは続かなかった。
生後1か月の三男がけいれんを起こして急死。悲しみにくれるモーツァルト一家に見守られるなか、シュテファン大聖堂で葬儀がとり行われた。
ピアノ協奏曲第25番は三男の死からまもない1786年12月4日に完成。まるでモーツァルトの感情の起伏を映し出すかのように長調と短調が多彩な変化を見せる。
ピアノ協奏曲第25番は堂々とした響きと壮大な編成でスケールの大きな作品に仕上がっている。

演奏
ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503 第1楽章より
 ピアノ・指揮  ダニエル・バレンホイム
 管弦楽     イギリス室内管弦楽団


三男誕生の喜びもつかの間、訪れた突然の死。悲しみに打ちひしがれるなか、モーツァルトの作曲活動は続く。
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by yoshi_miracle | 2006-09-19 06:22 | モーツァルト
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