ホフマイスター

9月15日(金)の「毎日モーツァルト」

弦楽四重奏曲 第20番 二長調 K.499
「ホフマイスター」

ゲストは松田理奈(ヴァイオリニスト)
「よく言われるのは大人の雰囲気が出てからじゃないと弾けない曲とかよくありますけど、全くもってモーツァルトの場合は逆な気がしますね。子供の方が弾けたりするんじゃないですかね、モーツァルトの意思通りに。大人に成れば成る程、モーツァルトの意思通りに弾くのが難しくなるから色んな技術が必要になってくるのかなと思います。
『弦楽四重奏曲 第20番』
モーツァルトほど、この時期はこういう状況だったんだなといういのが見えてくる作曲家って他にはいるのかなと思うぐらい、かなり曲に反映している様に私は思うんです。ただ反映の仕方がちょっとひねくれていて、絶対に悲しかったっていう時も、敢えて明るい長調(Dur)を書いてみたりとか、曲をパッと見ただけでは分からないんですけども、色々聴いたりとか、もう一歩裏を読んだりとかすると、きっと明るいだけじゃないんだって思います」

1786年8月モーツァルトは知人の為に一つの曲に取り組んでいた。弦楽四重奏曲 第20番 通称「ホフマイスター」
ホフマイスター(フランツ・アントン・ホフマイスター)はモーツァルトとかねてから付き合いのあった出版業者だった。これまでホフマイスターはアマチュア演奏家向けの楽譜を出版しようと3曲の新作をモーツァルトに依頼していた。しかし完成したのは売り上げの見込めない、芸術的であまりにも難易度の高い曲だった。結局ホフマイスターは一曲だけでモーツァルトとの契約を破棄した。モーツァルトはホフマイスターとのかつての約束の代わりに弦楽四重奏曲に取り組んだという。完成したその曲は翌月、ホフマイスター社から出版され、モーツァルトの弦楽四重奏曲の中でも豊かな響きに溢れた傑作となった。
“この四重奏曲も燃えるような想像力と情熱をもって書かれている” 「ドイツ音楽協会音楽通信」より
以後ホフマイスターはモーツァルトの数々の名曲を世に送り出し、モーツァルトの音楽家生活を陰に日向に支えていった。


弦楽四重奏曲 第20番 二長調 K.499
「ホフマイスター」 第1楽章より
演奏 アルバン・ベルク四重奏団
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by yoshi_miracle | 2006-09-18 19:23 | モーツァルト
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